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特定非営利活動法人豊島子どもWAKUWAKUネットワーク

「特定非営利活動法人豊島子どもWAKUWAKUネットワーク」は、子どもの貧困をテーマに遊びサポート、学びサポート、暮らしサポートの3本柱で、地域の子どもと家庭を支援している団体です。
FITチャリティ・ラン寄付先団体担当チーム副実行委員長藤野と広報チーム嶋とでご自身の自宅ともなっているWAKUWAKUホームにお邪魔して事務局長の天野敬子さんからお話を伺いました。


(左から)豊島子どもWAKUWAKUネットワークより スタッフの水島正行さん、FIT2017寄付先団体担当チーム副実行委員長 藤野、副理事長・事務局長の天野さん、ボランティアでプログラマーの土屋嘉廣さん

FITWAKUWAKUホームについて教えてください。
天野:私たちがサポートしている子どもたちは貧困層の母子家庭が多く、家が狭い、母親が働くことに忙しくて時間がない、余裕がない、帰りが遅いなどという環境に置かれています。そんな日頃のストレスから、親子関係が煮詰まってしまった時などに、保護者の了解のもと、短期で子どもを預かる場所を提供しているのがWAKUWAKUホームです。緊急性が高い場合は児童相談所に入所するケースもありますが、私たちはそうなる前に、母子が一旦距離を置き、母子ともに落ち着きを取り戻してもらう時間と場所を提供することを目的としています。

残念ながら、不登校となってしまう子どものお母さんに養育能力がない場合があります。お母さんが朝、子どもを起こし、朝食を食べさせ、学校に送り出すことができない。今後は、そのような環境にいる子どもを平日はホームでお預かりし、週末は自宅で生活をしてもらうというような活動もしていきたいと思っています。

泊まらなくても、食事にだけ訪れることもできますし、土曜日にはボランティアさんたちによるパソコンを使用したゲーム作り教室やギター教室なども開催しています。

WAKUWAKUホームは、FITの寄付金によって、団体の活動の柱である遊びサポートの「プレーパーク」、学びサポートの「無料学習支援」、暮らしサポートの「子ども食堂」、それぞれの拠点から近い場所にある一軒家にオープンすることができました。WAKUWAKUホームを利用するのは、私たちの様々な活動を通して繋がっている子どもたちです。

FIT天野さんがこのような子どもたちを支援することになったきっかけを教えていただけますか?
天野:もともとは神戸で小学校の先生を4年間していました。当時は不登校の子どもが多い時代でもなく、教えていた学校でも一人もいませんでした。しかし、私が教師を辞めてから、90年代に不登校の子が倍増していく時代がありました。高い不登校率が15年変わらず続いているのですが、学校で何が起きているのか気になってしまい、不登校の子に会いたいと思い始めました。小学校の教師を辞めてからは全く違う仕事をしていたのですが、東京に来た時に別のあるきっかけで精神保険福祉士の資格を取る学校に1年通い、その後埼玉で相談員となり、初めて不登校の子に会いました。

こちらから家庭訪問で家に行くと、みんなとても個性的な、魅力的な子どもたちなのです。この活動は、埼玉県の公立中学校の非常勤職員として行い、週5日勤務でしたので、学校の中の様子もよく見ることができました。その中学校の相談室は学校内にあったのですが、他の子に会わずに行くことができる場所にあり、家庭訪問した子が相談室に登校するようになりました。

そこで4年間活動していましたが、やはり学校内だと色々と縛りがあったので、地域での活動をしようと思い始め、「不登校・ひきこもり研究所」という名前で、豊島区という地域での支援活動を始めました。
スクールソーシャルワーカーとして働くようになって、子どもの貧困が深刻だと思い始めたのですが、今思ええば相談員として出会った子たちも貧困家庭の子が多かったですね。途中で夜逃げした子もいました。もう少し支援していれば違った結果になったのではないかと思った子も。ただ、当時は学校も閉鎖的で、私は一相談員でしかなく、まだ色々な機関と連携するという文化はありませんでした。
それが2008年からは、文科省がスクールソーシャルワーカー活用事業を始めて、その頃には学校が児童相談所等と連携するようになってきました。色々な人たちでチームを作って子どもを守ることができ始めてきたのですが、まだまだ不十分で、もっとやりたいと思っている時に、理事長である栗林知絵子さんに会って、ワクワクを作ることになりました。

FIT活動にやりがいを感じていますか?
天野:そうですね。やはりシングルマザーは大変なのです。シングルマザー家庭の半分以上が貧困ラインにいます。働いている人は時間がない、余裕がない。近所に祖父母がいるような状況の人は少ないですし、子どもは放っておかれる状態。お金があればベビーシッターとか色々な方法がありますが、お金がないと家で、一人でポツンとなってしまうので、地域で支えられることは沢山あります。そういう地域にしていきたい。私たちの仲間を増やして行きたいです。


FITこのWakuwakuホームに住むことになり、ご家族の協力を得るのは大変でしたか?説得に1年かかったと伺っていますが。
天野:天井に絵があるじゃないですか。不登校の子ども向けのワークショップを7、8年間、月1回、美大出身の夫を巻き込んでやっています。彼もアーティストなので毎回同じことはしたくないと、違うテーマ、題材、材料などを考えてくれまして、楽しいワークショップを続けてくれています。

地域で居場所作りをする中で、一緒に週1回のカフェもやったこともありますし、色々な活動に少しずつ巻き込んできました。もともとお互い束縛をしないので、お互いやりたいことを止めることはないです。と言っても住んでいる場所に誰か来ると巻き込まれざるを得ないのですが、今のところ子どもたちとかくれんぼなどをして上手に一緒に遊んでくれているので、よかったなと思っています。

FIT今後の課題と取り組みについて教えてください。
天野:FITの寄付金はWAKUWAKUホームの約3年間の家賃として充てられます。活動のもうひとつの柱である「プレーパーク」は今までの活動が認められ、常勤2名を置く豊島区の委託事業にできました。このようにWAKUWAKUホームも安定した補助金、できれば子育て支援課の委託事業にできるよう、FITの寄付金で運営できるこの3年間で、ホームの必要性を広く理解してもらいたいと思っています。また、団体としての継続・安定した事業運営のため、企業などからの寄付金も募りたいです。現在「認定NPO法人」として認定を受けられるよう準備を進めています。

FITFITチャリティ・ランに参加する方々をはじめ、皆さんにメッセージをお願いします。
天野:FITチャリティ・ランの活動をしている人たちには熱意を感じました。
選考プロセスから伴走的な支援をしていただき、人間的な交流ができたと感じています。通常の助成金申請は用紙を提出して結果を待つだけなので。
子ども食堂のボランティアも自分からやりたいと集まった人たちなのですが、そういう人たちが作る雰囲気は、お金をもらって仕事として行っている雰囲気とは異なります。
支援をされている人の中には、自分が見下されていると感じ、行政支援を拒否する人も多くいるのですが、WAKUWAKUネットワークでつながると、お互い対等な地域住民としての信頼関係ができる理由は、そういうところにあるのではないかと思っています。FITもボランティアの皆さんの気持ちを大事にしているプログラムだと感じました。
認定NPO法人として、皆さんにご報告できるよう頑張っていきたいと思いますので、引き続きご支援のほどよろしくお願いします。

FIT貴重なお話をありがとうございました。これからも応援しています。

豊島子どもWAKUWAKUネットワークホームページ: 
http://toshimawakuwaku.com

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