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公益社団法人 ア・ドリーム・ア・デイ IN TOKYO

「ホスピタリティ・ゲストハウス公益社団法人ア・ドリーム・ア・デイ IN TOKYO」は、難病を抱える子どもたちとそのご家族の思い出作りを支援している団体です。東京ディズニーリゾートをはじめとする、楽しく新しい体験ができるような施設を訪れるツアーを子どもたちやご家族のご希望に沿ってテーラーメイドで作り上げ、難病と闘うお子さんとご家族にとっての夢の実現をお手伝いされています。


今回は、マネージング・ディレクターとして実務を一手に引き受けている津田和泉さんにお話を伺ってきました。

FIT:活動を始められた経緯を教えてください
津田:以前は経済団体に勤務しながら、企業のCSR活動に関わる政策提言の準備や関連リサーチ、第三者としての立場で様々なNPO団体のサポートをしていました。お手伝いをする中で、もっと自分に出来ることはないか、運営する当事者になってみたい、自分自身が生き生きと働ける場所はないかと考えてきました。「ホスピタリティ・ゲストハウス公益社団法人ア・ドリーム・ア・デイ IN TOKYO」とはその当時からのお付き合いで、事業運営にお誘い頂いてからは約2年が経ちますが、思い切って飛び込んで本当に良かったと思っています。
実務を取り仕切る常勤スタッフが私一名という小さな所帯ですが、企業ボランティア、医療セクターの方々など、多くのサポーターに支えられながら、自分自身が充実して仕事を出来ています。

FIT:どんな活動をされていますか?
津田:現在、団体の設立から9年が経ちますが、年間ではおよそ10名ほどのお子さんとそのご家族をお手伝いしています。難病児とそのご家族の皆様にとっては、飛行機に乗るためには救急救命士の同伴や緊急の際の医療機関によるサポートが必要なだけではなく、そもそも外出自体も難しいケースが多く、「東京ディズニーランドに行く」という夢の実現には、私たちが想像出来ないほどのハードルが待ち構えています。ご旅行の準備も一年がかりになることが常ですが、実際のご自宅への訪問や医師との打ち合わせ、特別車両の手配など、ご家族と関係者が一丸となって夢の実現に向けてひとつずつ準備をしていきます。それでも、難病を抱えるお子さんの健康状態が急変してしまうなど、一番辛いケースでは東京へ迎えられないことも少なからずあります。

FIT:辛い場面も多いかもしれませんが、活動を続けていく原動力は何でしょうか?
津田:夢が実現する瞬間に立ち会うまでは本当に大変です。ただ、夢に見た旅行が出来ると、お子さんが動かせないはずの手足を動かして楽しんでいたり、ご家族でも見たことがないような笑顔を浮かべることもあります。その姿を見ていつも献身的に支えていらっしゃるお母様が涙されることもあり、私もボランティアもむしろ喜びを分けてもらっています。お子さんとご家族の皆さんの明るい姿が一番の原動力です。私自身が本当に嬉しくなるし、いつも元気をもらっています。

FIT:今後の展望をどのように考えていますか?
津田:およそ10年の活動を経て、徐々に団体としての基盤が出来てきました。難病を抱える子どもたちには十分なケアが必要で、毎回の旅行はゼロから作り上げるテーラーメイドになりますので、簡単に支援人数の拡大は出来ません。でも、少しずつノウハウを確立しながら、この活動を広げていくステージに来ていると感じています。何より、夢の実現やご家族にとってのかけがえのない思い出作りのお手伝いができることはとても楽しい仕事です。もっと沢山の方に知って頂きたいと思っています。

FIT:津田さんご自身としては、今後どんなことをしていきたいですか?
津田:この仕事がとても楽しくて、もっともっと精力的に頑張るつもりです。これからは、団体自体をひとつの組織としてマネジメントする体制も整えながら、この活動をより大きくしていきたいと思っています。また、活動内容が似ているNPO団体の方々との横のつながりも大切にしていきたいです。セミナーやイベントを一緒に企画・実施したり、新しいアイデアを頂いたりすることも増えてきましたが、新しい気づきや出会いを楽しんでいきたいです。

FIT:活動を続けていく上で、どんな人が向いていると思われますか?
津田:重い病気と闘う子供たちと向き合うので、「命」を意識することが多いです。良い意味で深く考え込まずに、おおらかに色々なことを楽しめるような方が向いているかもしれませんね。
この団体としての課題もまだまだ沢山あって、やるべきことは山積みです。だからこそ、実務の中では前向きに生き生きと楽しみながら仕事をしていきたいですね。

FIT:FITチャリティ・ランに参加する方々をはじめ、皆さんにメッセージをお願いします。
津田:私は、ひとりきりで抱え込んでしまわないように、他の団体の方や企業の方々と積極的にコミュニケーションを取っていますが、新しいネットワークの中で気付けることが本当に沢山あります。FITチャリティ・ラン2015の他の支援先団体の方々とも情報交換をしたり、色々な悩みを話し合ったりすることが出来て、私自身のモチベーションにも繋がっています。ぜひ今後も色々な方に関心を持って頂けると嬉しいです。

FIT : 本日はどうもありがとうございました。

Tae Ahn(FIT2016広報チーム副実行委員長)と、ホスピタリティ・ゲストハウス公益社団法人 ア・ドリーム ア・デイ IN TOKYOのマネージングディレクター津田和泉さん

ホスピタリティ・ゲストハウスホームページ: www.guesthouse.or.jp

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